介護保険は頻出問題です。制度のしくみ、給付サービスの種類など全般的に学習しておくことが大事です。

•  1.×　介護サービスは原則1割から3割の自己負担で利用することができる。第1号被保険者は原則1割の自己負担であるが、一定以上の所得がある人の負担割合は2割または3割となる。第2号被保険者の負担割合は1割である。
•  2.×　介護老人福祉施設（特別養護老人ホーム）への新規入所者は、原則として、要介護3以上と限定されている。
•  3.×　地域支援事業の対象者は、被保険者すべてである。
•  4.◯

生活保護における８種類の扶助は、見たらわかるようにしておきましょう。

生活保護制度における給付（保護）には、「扶助」という言葉がつきますよ。

•  1.×　生活保護による給付に、移送扶助はない。
•  2.〇
•  3.×　生活保護による給付に、冠婚扶助はない。冠婚葬祭のうち、おめでたいことである冠婚には給付はなく、葬祭（葬儀や法事）に対しては給付がある。
•  4.×　生活保護による給付に、家賃扶助はない。家賃に該当する給付は、住宅扶助である。
•  5.〇

■保護の種類と内容■

様々な法律がありますが、それが規定している代表的な内容は押さえておきましょう。

養育医療とは、１歳未満の未熟児で、指定病院の医師が入院して治療する必要があると認めた赤ちゃんの医療費の一部を公費負担する制度である。母子保健法に規定されており、市町村に申請する。

■未熟児養育医療の対象■

• 1.出生時体重が2,000グラム以下の乳児
• 2.1以外の乳児で、生活力が特に弱く、次の「対象となる症状」に掲げるいずれかの症状を示す乳児が対象
  ①けいれん、運動異常
  ②体温が摂氏34度以下
  ③強いチアノーゼ等呼吸器、循環器の異常
  ④くり返す嘔吐など消化器の異常
  ⑤強い黄疸
　

合計特殊出生率は頻出問題ですが、その定義も押さえておきましょう

合計特殊出生率とは、１人の女子が生涯に生む平均子ども数をあらわしており、粗再生産率ともいう。
女子の年齢階級別出生率の１５～４９歳までの合計である。
令和２年（2020年）の合計特殊出生率は１．４３である。平成１７年の１．２６が最低であり、その後増減はあるものの徐々に増加傾向である。

■出生数・合計特殊出生率の推移■
日本の出生数と合計特殊出生率の推移を押さえておきましょう～！
出生数も84万人となり、年々減少しています。

医療法は、医療の供給体制の確保を目的に、主に医業を行うことのできる施設の開設、管理、整備方法などが規定されています。

•  1.×　診療録の保存義務は「医師法」に規定されており、５年間の保存義務がある。
•  2.○　看護記録は、医療法に指定されており、２年間の保存義務がある。
•  3.×　医療法における医療圏の設定は2次と3次であり、1次の設定の規定はない。
•  4.×　医療法に規定されている施設は、病院、診療所、助産所である。訪問看護ステーションの開設が規程されているのは、介護保険法や医療保険に関する法律（健康保険法、高齢者の医療の確保に関する法律等）に規定されています。

■診療に関する諸記録■

■二次・三次医療圏の設定■

■医療施設（医療法）■

障害者に対する法律はたくさんの種類があります。それぞれに何が規定されているのか、まずは大枠をつかみましょう。

•  1.×　障害者への虐待の防止については、障害者虐待防止法に規定されている。
•  2.×　障害者の雇用の促進については、障害者雇用促進法に規定されている。
•  3.×　障害者への福祉サービスの提供については、障害者総合支援法に規定されている。
•  4.〇　障害者への合理的配慮とは、障害者と障害のない人の平等な機会を確保し、社会的障壁を無くすために行われる個別の対応や支援のことである。障害者差別解消法は、障害者が「社会的障壁の除去を必要としている」旨の意思表示をしたとき、周囲の人は、その実施に過度な負担が伴わない場合は、必要で合理的な配慮を行うことを定めている。

■障害者差別解消法■

　国連の「障害者の権利に関する条約」の締結に向けた国内法制度の整備の一環として、全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に向け、障害を理由とする差別の解消を推進することを目的として、平成25（2013）年6月、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」（障害者差別解消法）が制定され、平成28（2016）年4月1日に施行された。
　障害者基本法第4条（差別の禁止）の原則規定を具現化するために、国、地方公共団体、民間事業者に差別を解消するための措置が義務づけられている。

国民健康・栄養調査は、様々な項目がありますが、頻出問題のひとつですね。

肥満とは、BMI25以上の者をいう。
令和元年（2019年）の肥満者の全体の割合は、男性33.0％、女性22.3％である。

■国民健康・栄養調査の概要（20歳以上）：令和元年（2019年）■

•  ※令和２～３年の調査は、新型コロナウイルス感染症の影響により中止

医療福祉系の国家資格は、厚生労働大臣によって免許が付与されるものです。

•  1.×　視能訓練士は、国家資格である。
•  2.×　歯科衛生士は、国家資格である。
•  3.〇　栄養士は、国家資格ではなく、栄養士養成施設で学び卒業することで、都道府県知事の免許を受ける。管理栄養士は、国家資格である。
•  4.〇　准看護師は、国家資格ではない。准看護師学校養成所で学び卒業することで、准看護師の受験資格が得られ、それに合格したら都道府県知事の免許を受けて准看護師となる。
•  5.×　救急救命士は、国家資格である。

フォーマルサポートとインフォーマルサポートの特徴や種類を理解しておきましょう。

•  1.×　供給が安定しているのは、フォーマルサポートである。
•  2.×　一定の質が確保されているのは、フォーマルサポートである。
•  3.〇
•  4.×　制度化されているのは、フォーマルサポートである。

社会資源は、大きく「内的資源」と「外的資源」に分けられる。「内的資源」とは、その人の持つ強み（ストレングス）であり、能力（知識・技術・経験・体力など）、意欲、資産、自信（自己効力感）などがある。
「外的資源」とは、内的資源以外の社会資源のことで、フォーマルサポートやインフォーマルサポートがある。

■フォーマルサポート（フォーマルサービス）■
フォーマルサポートとは、供給主体が公的なものや制度化されている社会資源です。
介護保険制度や市町村の各種相談窓口などがあります。大元が公的なものでも実際に提供しているのは、株式会社やNPO法人などの民間組織であることもあります。ポイントは制度化されているかどうかです。
フォーマルサポートの特徴（長所・短所）

•  ・一定の水準がある（質の確保がされている）
•  ・供給が安定している
•  ・制限があるため利用者に合った個別的で柔軟な対応が難しいなど

■インフォーマルサポート（インフォーマルケア）■
インフォーマルサポートとは、供給主体が公的なものでない社会資源です。
制度化されておらず、業務として行われているわけではありません。具体的には、家族や親類、近隣、友人、民生委員、ボランティア、自治会、住民主体の活動（老人クラブや教室など）、他にもさまざまなものがあります。
インフォーマルサポートの特徴（長所・短所）

•  ・柔軟な対応が可能
•  ・利用者の情緒的安定につながりやすい
•  ・安定的供給が難しい
•  ・専門的ノウハウが少ないなど

社会保障制度として様々な法律がありますが、その内容にどのようなものがあるのか代表的なものは押さえておきましょう。

•  1.×　産業医による健康管理について規定しているのは、労働安全衛生法である。
•  2.◯
•  3.×　国民健康・栄養調査について規定しているのは、健康増進法である。
•  4.×　定期予防接種について規定しているのは、予防接種法である。

■がん対策基本法の基本的施策■

•  ①がんの予防および早期発見の推進
  ・がんの予防推進
  ・がん検診の質の向上など
•  ②がん医療の均てん化の促進など
  ・専門的な知識および技能を有する医師その他の医療従事者の育成
  ・医療機関の整備など
  ・がん患者の療養生活の質の維持向上
  ・がん医療に関する情報の収集提供体制の整備など
•  ③研究の推進など
•  ④がん患者の就労など
  ・がん患者の雇用の継続等
  ・がん患者における学習と治療との両立
  ・民間団体の活動に対する支援
•  ⑤がんに関する教育の推進